AIは本当に人間の居場所を奪うのか

AIが人間から仕事を奪うと言われ始めてからしばらく経ちましたが、本当にAIが取って代わった分野は皆無と言ってよいのが実情です。敢えて挙げるならばゲームの分野でしょうが、それでもAIの仕事は完ぺきではありません。コンサルティングファームでもAIと企業、ないしAIと雇用の関係について、研究を続けてきましたが、絶対的な結論は導き出されていません。ただ優秀なコンサルタントが予測した未来を知ることは無駄にはならないでしょうから、ここで簡単にご紹介したいと思います。コンサルタントは素人とは異なり、AIについてかなり深く勉強します。彼らには、AIの研究者と共に来るべき未来をイメージするだけの素養があるのです。その彼らによれば、数十年後には失業の大きな波が訪れるそうです。最悪の場合、現在の労働者の半数が失業すると喝破する人もいます。しかしコンサルタントのこうした見立ては、筆者に言わせれば信用するに値しません。確かにコンサルタントはそれなりにAIの技術進化の現状を学んでいます。しかし先進技術は実用化されるまでに様々なハードルをクリアしなければなりません。そのハードルは単に技術的な問題だけでなく、法や倫理、大衆の是認といった社会的問題をも含みます。忙しいコンサルタントが、AIはそれらを全てクリアすると見込むだけの根拠を用意できているとは思えません。ではお前はどのように予測しているのかと反論されそうなので、ここで筆者の見立てを述べることにしましょう。AIが普及すると、単純作業に従事する人たちから先に失業すると言われていますが、私は逆だと予想しています。一昔前までは、専門性が問われる仕事は生き残ると思われていましたが、最近のAIは専門家の地位を脅かすほど発展しています。そのAIの能力を活かすことで利潤が生まれると見込まれれば、むしろ専門家の方から先にAIに置き換えられると考えるのが自然です。

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